惣譽酒造株式会社

新年の鏡開き

2019
13
Thu

紅白歌合戦を久しぶりにしっかり見た。大好きな米津玄師とサザンオールスターズが両方とも出るのだもの。とても良かった。そうしているうちに、2018年も終わり、平成最後の年がやってきて、おだやかなお正月を迎えている。今年も蔵人2名は、年を越すもろみと酒母のお世話をするため、家族の元へは帰らず、酒蔵に残っている。他の蔵人が正月3日に出てきてから交代で休みをとる。いつもながら、ご苦労さまです。

 

今年は1月2日の東武宇都宮百貨店の初売りに、惣誉の菰樽を鏡開きして、振る舞い酒をしてくださるので、ご年始の挨拶方々、出かけてみた。

13時の鏡開きには、大相撲の阿炎関もやってくる!ということで、惣誉のお酒を飲みたい人と、阿炎関のファンと、新年の振る舞い酒の縁起を担ぐ人と、どんな割合かはわからないけれど、お昼前から大勢の人の行列ができている。鏡開きの様子を写真に撮りたいと思っていたが、なかなか樽の前にアクセスするのは難しそうである。一緒にいた主人は、「最後に終わってから片付ける前に撮れば?」なんて生きのよくないことを言うので、これはもう、行列に並んでお相撲さんに枡を手渡してもらう時に狙うしかないと思い、列の最後尾についた。東武百貨店の玄関先にぐるぐるとテープが張られていて、人が並んでいる。

 

いよいよ13時になった。

「さあ、みなさま、阿炎関の登場でーす!」と、外で並んでいる私達にも聞こえるように、スピーカーが置かれていて、賑わいがもれてくる。

「とちまるくんも来ましたー!」・・・とちまるくんは場所とるだろうなー、と、想像する。写真を撮るとき、邪魔になるといやだなー。樽の前にはいないでほしいなー。

そのうち、列が少しずつ動き出した。振る舞い酒の枡の数は200個なので、それに間に合わないと終わってしまう。並ばせてくれたんだから、数に入っているのだろうと、ちょっと焦っている。

「お酒を受け取る時、阿炎関に励ましの言葉をかけてあげてくださいねー!」と、言っている。そうね、励ましの言葉ね、いいね、と思いながら進んできたが、その瞬間には、写真のチャンスばかり狙って、枡酒だけパッと受け取ってそそくさと行ってしまう、いやなオバサンになっていた。

24歳、きれいな関取である。今年の活躍をお祈りしよう。応援しています。

枡酒は、なみなみとつがれていて、しっかり味わえそうな感じ。

「こんなに一気に飲んだら酔っ払っちゃうよ。」と、主人が心配するので、手に持ったまま近辺をうろうろしていたら、東武宇都宮百貨店の社長様や、食品部の部長さんにお会いしてしまって、枡酒を掲げたまま、新年のご挨拶をする。結局、柱のかげで、美味しくクッと飲みました。惣誉の本醸造は美味しい!樽酒の木の香りも程よく、とても美味しいお酒である。

 

店内は初売りの袋を下げたお客様でいっぱいの、賑やかな新年のデパートであった。

ほろ酔いで売り場をふらふら歩きながら、幸せな買い物客のひとりになったお正月。