惣譽酒造株式会社

お祭り当番

2018
85
Sun

7月最後の週末、神社の夏祭りの下当番をした。惣誉の蔵の南側に、「星の宮神社」がある。この神社の祠には、5つの神様が同居している。祠のなかには、星の宮神社、浅間神社、大神宮、八坂神社、そしてお稲荷様のお社が並んで収められていて、毎年それぞれの神様のお祭りがある。今回は八坂神社の夏祭りだった。土曜日の朝早くから、お宮を祠の中から出して祀る御仮屋を建てる。お神輿を飾って、提灯、垂れ幕、房飾りをする。

禰宜様のお祓いのあとは、一晩代わる代わるの御仮屋の番をして、お参りに来る人にお神酒などをふるまう。二日目の日曜日の午後、また禰宜様のお祓いのあと、ご閉扉となる。神様は御仮屋から本殿のなかへお帰りになる。

私の所へは2,3年前に、秋祭り二回と2月の初午の祭りの当番が回ってきていて、今回、夏祭りの当番を経験することになるので、これで一通り、上根の神様にお目通りしたわけである。(秋祭りの一回は星の宮神社と浅間神社のお祭りが一緒に行なわれるので、五回ではなくて年四回のお祭りである。)

それにしても、八百万の神様だから、とはいえ、5つの神様が一つの祠に入っていらっしゃるのには驚いた。日本の神様は穏やかで仲良くひと所に納まって、ケンカもされないのね。年に何回もお祭りがあるのは、違う神様だからなのだ。これも、当番をやって、祠の中のお掃除などしてみて、初めて理解した。

お祭りの直会で、お神酒の白い酒器に入った惣誉をみんなで献杯する。神様に上がった奉納酒の惣誉の辛口一升瓶が沢山並んでいる。お赤飯やつまみ、でっかいスイカなども出てきて、これもまた、神様と同様に穏やかに皆さん語らっている会である。町内の人とも、こういう時でないとゆっくり顔をあわせることもないので、貴重な機会だと思う。

後を継ぐ若者が続けていかないと、このお祭りも廃れていってしまう。なかなか大変ではあるけれど、神社も、田畑も、(商売も、家庭も、)人の手が入ることがないと、朽ちていってしまうのだろう。

 

奉納酒の惣誉を分けてもらって、「里帰りする酒だね。」なんて言って、持って帰ってきた。

来年ももう一度、夏祭りの本当番である。